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【考察】一人暮らし野菜Tier

概要

一人暮らしを始めて6年以上が経ち、食事の大半は自炊で済ましてきた。
この経験を踏まえてメジャーな野菜についてまとめておくことにしました。

 

ルール

  • 野菜の評価は、価格、栄養、レシピ量、調理しやすさ、の4つを軸に特筆すべき特徴があれば加味する。

  • 価格を重視とかは特にせず、この4項目はどれも大事なので平等にみる。

  • 旬に関しては、旬の状態をベースに旬でない状態の悪い部分を減点する思考。
  • 味については個人差が大きいのでできるだけ考えないよう気を付けた。

  • すべて未加工として考える。(カット野菜や冷凍、缶詰め等の加工品は未考慮、1/4キャベツ等は考慮)

  • 野菜の定義は様々だが、ここではスーパーの野菜コーナーにあるものとする。

  • 登場しない野菜はすべて低ランクという訳ではなく、筆者があまり取り扱ったことがなく評価できないもの。

  • 地域は関東、店は肉のハナマサについての考察であり、ほかの地域やスーパーにおける価格等の評価は異なる可能性がある。

 

 

目安

  • Tier1: 常に家にあるべき
  • Tier2: 安売りしてなくても買う
  • Tier3: 安売りしてたら買う
  • Tier4: そんなに買わない

 

結論

先に結論を示し、後で詳細を記述する。

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Tier1: ニンジン、タマネギ

Tier2: キノコ類、キャベツ、トマト、長ネギ、小松菜

Tier3: ニラ、もやし、白菜、ほうれん草

Tier4: ごぼう、大根、ピーマン、ナス、カボチャ、キュウリ

 

Tier1

Tier1野菜は嫌いであれば好きになるべきであるほどに優秀であり、常に家にある状態にしておくとよい。ほかの野菜との比較において圧倒する上に、破格の独自スキルを持ち合わせる壊れ性能。

ニンジンとタマネギがTier1入りを果たし、ニンジンは文句なしの野菜全一。

ニンジン

価格: ☆☆☆☆☆
栄養: ☆☆☆☆☆
レシピ量: ☆☆☆☆☆
調理しやすさ: ☆☆☆☆

すべての項目において優秀であり、旬の野菜をも超越する。順位をつけるなら圧倒的1位。
価格は一年を通じて安定しており、一回当たりの使用量を考慮するとかなり安価である。また、満腹感もそれなりに得られる。
栄養価が高いことは周知の事実であり、その栄養価の高さから野菜ジュースの原料でメインを張るほど。
サラダ、炒め物、煮物、すべての料理においてレシピに書いてなくても組み込むことができる万能さ。むしろ、唯一無二な色合いで希少な赤系の色であるため彩として必須とも言える。
扱いにおいては硬さが切りやすく、生ごみはヘタしか出ない。使いかけはラップに包んで冷蔵庫に入れるだけでそこそこ長持ちする。

タマネギ

価格: ☆☆☆☆☆
栄養: ☆☆☆☆
レシピ量: ☆☆☆☆☆
調理しやすさ: ☆☆☆

ニンジンと同様にとても優秀な野菜。
こちらも一年を通して安定して入手でき通常状態でTier1にも関わらず、季節限定で新タマネギというボーナスステージが存在するという壊れ性能。
根っこではないため、土中にある部分を食する野菜の中では火が通りやすく、多層構造でかなり異形であるがそれがプラスに働いている。
唯一、かつ致命的な欠点として切ってる最中に目が痛くなる。また、皮を剥くのが必須で生ごみが出やすいので扱いは面倒。日持ちする点で扱いやすさを評価した。
栄養価は高くはないが世界的に薬用として古くから用いられている。現代においては血液サラサラ効果があまりにも有名。

 

Tier2

Tier2野菜は多少の高騰では財布の紐が堅くならないほど優れた野菜たちである。ただ、高騰の可能性は秘めており、さすがにニュースで数倍の高騰などと報道されるレベルになると買うことはない。
Tier1、Tier2野菜だけで健康的な食生活は完成する。

キノコ類、キャベツ、トマト、長ネギ、小松菜がTier2入り。

キノコ類

価格: ☆☆☆☆
栄養: ☆☆☆☆
レシピ量: ☆☆☆☆
調理しやすさ: ☆☆☆☆

基本的な、シメジ、シイタケ、エリンギ、マイタケ、エノキあたりの売り場で一緒に並んでいるものをまとめたと考えてよい。絶対にブレることがない価格が安心。
とても優秀なのだが、あれば使うがなくても困ることはない、で評価が頭打ちになってしまうためTier1に入れるか悩んでやめた。
ほかの野菜で替えが利かないという点を加味した。 手で割け、割とどの料理に入っていても違和感がない。 マイタケはレシピを選ぶ節があるので除外かもしれない。

キャベツ

価格: ☆☆☆☆
栄養: ☆☆☆
レシピ量: ☆☆☆☆☆
調理しやすさ: ☆☆☆☆

葉野菜の宿命、価格のブレで涙を吞んだ野菜。ただ、評価の高さから価格が高めの時季があっても一年を通して購入する。高騰しても法外な値段になることは数年に一度程度。
また、やはり栄養面で緑黄色野菜にはかなわないが、有り余る調理面での性能で逆境を撥ね退ける。
胃薬でおなじみのキャベジンはキャベツに含まれる栄養素の名前であり、油っぽい料理のときに最初に食べるとよい。
主戦場はサラダと炒め物、包丁を使わずに処理することもでき、メイン食材ともなりうるポテンシャルを備える。 切った部分から色落ちするが外側から一枚ずつ使うと思いのほか日持ちする。

トマト

価格: ☆☆
栄養: ☆☆☆☆☆
レシピ量: ☆☆☆
調理しやすさ: ☆☆☆☆

野菜の中でも栄養価においてニンジンと張り合える唯一の野菜といっても過言ではない。
人気の高さはトップクラスで評価するうえで全くは無視できないほどであるが、Tier2野菜と比較しても若干高価。むしろ、この価格でTier2に入れる程の怪物級野菜と言うべきか。
レシピに関しては生食と煮込み系統では大立ち回りだが、和食や炒め系統ではたまに見る程度。
加工品の種類の豊富さは随一で、評価基準によっては野菜全一も容易。

長ネギ

価格: ☆☆☆
栄養: ☆☆☆
レシピ量: ☆☆☆☆☆
調理しやすさ: ☆☆☆

食生活におけるQOLを最も容易に向上させる方法は長ネギを購入することである。
メインとしての使い道は普段の料理ではあまりないが、とにかく何にでも使うことができる。万能ねぎ以上の万能さを誇る。
味についての言及になってしまうかもしれないが、薬味としての一面によって料理に少し加えるだけで完成度が段違いになる。これにより、一食一食の満足感が向上し、結果としてQOLの向上へとつながる。 万能さ以外は優秀とは言い難いが、一人暮らしにおいては上記の特性がとても重要であると判断。

小松菜

価格: ☆☆☆
栄養: ☆☆☆☆
レシピ量: ☆☆☆
調理しやすさ: ☆☆☆☆

メジャー野菜の中ではマイナー気味だが、評価は高く助演男優賞の立ち位置。
完全ではないが、ほうれん草の上位互換として扱ってよいと思われる。 似た系統の野菜はいくつか存在するが、その中では一番優秀といって差し支えないだろう。
安価ではないが葉野菜の中でも価格は安定する方で、安売りされる姿がしばしばみられる。 使用される料理は固定気味で、保存は数日しか利かないが、1回で使い切ることも難しくはない。

 

Tier3

Tier3野菜は安売りしていれば即買いだが、そうでなければ買うことはあまりない。
このレベルになると明確に欠点となる一面が見える野菜も出てくる。

ニラ、もやし、白菜、ほうれん草がTier3入り。

ニラ

価格: ☆☆☆
栄養: ☆☆☆☆
レシピ量: ☆☆☆
調理しやすさ: ☆☆☆☆

意外と栄養が豊富なスタミナ食材。 割とどんなレシピにも組み込むことができ、スタミナと栄養を補うことが可能。
価格については、一回の使用量がさほど多くないためそれほど気にならない。
特筆すべきことはないが、欠点もない。能力値はTier2に値するが、Tier3野菜を差別化するような特別なものはなく、分類に最後まで悩まされた。最終的には数合わせでTier3となった不運な野菜。

もやし

価格: ☆☆☆☆☆
栄養: ☆☆
レシピ量: ☆☆
調理しやすさ: ☆☆☆☆☆

価格、手軽さにおいては右に出るものはいない。 自炊絡みの話題では必ずと言っていいほど名前が挙がり、話題性ではTier1。
一部でみられる1桁価格は紛れもない破格の値段である。 封を切って入れるだけという手軽さで料理のボリューム感を増すことも可能。 豆ということもあり栄養はタンパク質よりであるのだが、最も使用される野菜炒めにおいて肉と被ってしまうため良さを発揮することができず、野菜枠としてはいまひとつである。 日持ちも悪く、長所が目立つが引き換えに短所もかなり目立つ。

白菜

価格: ☆☆☆
栄養: ☆☆☆
レシピ量: ☆☆☆
調理しやすさ: ☆☆☆☆

旬とレシピにおけるシナジー効果が野菜界でもトップクラス。 自身の長所を的確にアピールできており実力以上の評価を得やすい、就活生のお手本のような存在。 ただ、実力派の野菜と比較すると劣っている点が明確となる。
旬は買うべきだが、それ以外は買うべきでない(そもそも売っていない)ので弊社では不採用とした。

ほうれん草

価格: ☆☆☆
栄養: ☆☆☆☆
レシピ量: ☆☆☆
調理しやすさ: ☆☆☆

小松菜の項に記述した様に、ほうれん草は小松菜の下位互換として扱うことが可能。 評価としては小松菜とほぼ同じである。
しかし、シュウ酸の存在や、調理後にカサが3/4程度まで減ってしまうことが大きな問題。 価格も気持ち小松菜よりも高い。
比較によって低く見えるが実際の評価が低いわけではなく、買い物かごに入れる候補には十分なりうる。

 

Tier4

Tier4野菜は安売りしていても買うことはあまりない。
食べたい料理に必要な材料であれば買う程度。つまり、汎用性がとても低いのである。
一人暮らしは時に栄養以上に利便性や汎用性が求めてしまう。Tier1~3野菜はこれらをある程度維持した上で栄養や価格、その他の性質を持ち合わせていた。

メジャーな野菜から、ごぼう、大根、ピーマン、ナス、かぼちゃ、キュウリを採り上げた。

ごぼう

価格: ☆☆☆☆☆
栄養: ☆☆☆☆
レシピ量: ☆☆
調理しやすさ:

口にした翌日に体調の改善を実感できる、野菜では珍しく健康診断の数値で表現せずに瞬時に直接的な表現をしてくる根菜類。
価格が土付きが丸ごと2, 3本で100円程度と意外と安価である。
細長く、土がついていて、切った後に水にさらすという調理の面倒さが痛すぎる。また、ささがきというごぼう特有の切り方は面倒でむしろ短所である。 レシピの幅もかなり狭い。

大根

価格: ☆☆☆
栄養: ☆☆☆
レシピ量: ☆☆☆
調理しやすさ: ☆☆

野菜の中でも珍しく部位が細かく分けられ、それぞれ適当な調理が求められる。
捨てられがちな葉部分に栄養が多く、煮物に使われがちな本体が熱で栄養素が壊れがちというアンチシナジー。 慣れると生ごみが出なくなるが、皮むきや味染みが必須とやはり扱いが難しい。 冬の1本100円という価格は素晴らしい。

ピーマン

価格: ☆☆☆
栄養: ☆☆☆☆
レシピ量: ☆☆
調理しやすさ:

とにかく種が邪魔である。 種は取り除きずらい上、跳ねて散らかるので面倒。繁殖力とも捉えることは出来るが、家の中で種をばら蒔いたところで無駄である。 汎用性もそこまで高くはない。 価格は普通で、栄養はさすがの緑黄色野菜である。

ナス

価格: ☆☆
栄養: ☆☆
レシピ量: ☆☆☆
調理しやすさ: ☆☆☆

数値は低いが割と人気がある愛すべき存在。
価格はそこそこ高い上、栄養はそれほどではない。wikipediaには「栄養的にはさほど見るべきものはない」と言われ、その後「東洋医学では体温を下げる効果があるとされている」とフォロー。
いろんな調理法に適性はあるものの、どの調理法においてもレシピが多いわけではない。 油との相性は今回の評価においてはほぼ無関係。

かぼちゃ

価格: ☆☆☆☆
栄養: ☆☆☆☆
レシピ量: 
調理しやすさ: ☆☆

上級者向けの難しい野菜。 レシピは単体の煮物程度しかない。 非常に硬く、丸っこくて不安定なため、包丁で切るときには危険が伴う。種もある。
栄養価が高く、重量当たりの価格はトップクラスである。それゆえ、容易い調理法や数多のレシピ開発が望まれる。 料理研究家の活動次第では化ける可能性が微レ存。

キュウリ

価格: ☆☆
栄養: 
レシピ量: 
調理しやすさ: ☆☆☆☆

ビタミンCを壊すと話題になったこともあったが、別に壊しているわけではないので害はない。 ネタにされがちだが、食べる意味がないわけでなはい。食べることは良いことである。 淡色野菜の割に〇〇を多めに含むとフォローされることもあるが、小さい数値同士を比較することはナンセンス。 生食くらいしか用途もない。

 

考察資料

考察しながらスプレッドシートにまとめていた資料。

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考察資料

 

考察

あくまで自分でつけた点数であるが、以下の考察は以上のランク付けを終えた後に点数計算の仕方を変えて、Tierとの相関となるものを見つけようと試みたものである。

字が小さくて見づらいが、右端2列が点数(価格x栄養)と点数(レシピ量x調理しやすさ)である。この列を見ると後者との相関はありそうだが、前者とTierに相関があるようには見えない。
これらは、一人暮らしの自炊ではレシピや調理方法などの要因がかなり重要視されるであろう、というなんとなく抱いていた推測を裏付ける結果となった。

次に、さらにその左2列を見てもらいたい。合計点数(和)と合計点数(積)。
注目すべきは、各野菜の積の差である。心なしか和よりも野菜同士を比較したときの差を明確に表している気がする。トマトや長ネギは4項目外で大きな要素があったため外れるが、やはり和よりも積の方がしっくりくる。
これは、今回の評価で〇〇な上にという表現が多かったことと関係ありそうだ。通常、〇〇なら××だろうというのを覆しているからその分のプラスで和よりも積の方が良さげに見えたと考えられる。

評価することは難しいことだが、点数を付けた際はいろんな計算方法で多角的に結果を見てみると何か発見があるかもしれない。

初めはこんな考察するつもりはなかったが、してみるとちょっと楽しかった。

 

まとめ・感想

考察で話はずれたが、割といい野菜Tierを作れたと思う。

このTierのように野菜に優劣は存在してしまうし、好き嫌いはある。だけど、どの野菜も食べることは体に良いし、あまり手にしない野菜に買って調べながら料理してみるのも結構楽しい。

食材を作ってくれている人たちに感謝しながら毎日楽しく健康的な食生活を送りましょう。